xTool P2S レビュー|S1で切れなかった透明アクリルが一発で切れた。開封から初切断までの正直な記録

結論:S1で切れなかった透明アクリルが、一発で切れた
ダイオードレーザーを使っている方なら、一度はこの壁にぶつかると思います。
「透明アクリルが、どうしても切れない…」
わたしもそうでした。xTool S1(40Wダイオード)で透明アクリルに挑戦して、切れずに溶けてしまった話は以前の記事に書いたとおりです。
その解決策として購入したのが、xTool P2S(55W CO2レーザー)。先日ついに初加工をしたので、先に結論をお伝えします。
S1で溶けてしまった3mm透明アクリルが、P2Sでは一発で切れました。仕上がりもめっちゃきれいでした。
この記事は、P2Sの開封・設置準備・セットアップ・初加工までの実体験レビューです。まだ使い始めたばかりなので、分かっていないことは「まだ分からない」と正直に書きます。
xTool P2S とは:デスクトップ型の55W CO2レーザー
かんたんに紹介すると、P2Sは xTool の55W CO2レーザー加工機です。
- わたしが使ってきた S1(40W)は「ダイオードレーザー」
- P2S は「CO2レーザー」——光の種類がそもそも違う
この違いが決定的で、ダイオードの光は透明なものを素通りしてしまうけれど、CO2の光は透明アクリルにもしっかり吸収されて切れるのです。詳しい理屈は透明アクリルの記事にまとめています。
つまりわたしにとってP2Sは「S1でできなかったことを埋める」ための買い足しでした。
開封:とにかく大きい。そして重い

まず最初の洗礼が、箱の大きさと重さです。
- 玄関に届いた箱を見て「でかっ…これ一人で運べるやつ?」と固まりました
- 結局、宅配業者の方と一緒に家の中まで運び込みました(本当に助かりました…)
- S1も小さくはないですが、P2Sは明らかに一回り以上大きくて重いです
これから買う方は、設置場所と搬入経路を先に確保しておくのがおすすめです。「どの部屋の、どの台に置くか」を決めてから届く日を迎えると慌てません。できれば受け取りは2人いると安心です。
設置準備:精製水を買いに走った話と、英語の説明書

開封して付属品を並べると、排気ダクトや冷却用のボトル、じょうごなど、S1にはなかった装備が出てきます。CO2レーザーは水で冷やしながら動く仕組みだからです。
ここで、事前に知らなくてつまずいたことが2つありました。
- 精製水は同封されていません。 冷却用の水として必要なのに入っていないので、ドラッグストアまで買いに走りました。これから買う方は、先に精製水を用意しておくとスムーズです
- 同封の説明書は英語でした。 わたしはスマホのGoogleレンズで一文ずつ翻訳しながら、一生懸命読み進めていたのですが——設置がだいぶ進んだあとになって、ネットで日本語版のマニュアルがダウンロードできることに気づきました(笑)。あの苦労はなんだったのか…

これから設置する方は、先に「P2S マニュアル 日本語」で検索してダウンロードしておくのがおすすめです。Googleレンズと格闘する必要はありません(わたしの二の舞にならないように…)。
セットアップそのものは、正直かんたんでした。ソフトも S1 と同じ xTool のスタジオ(XCS)なので、S1経験者なら迷う場面はほぼないと思います。
初加工:3mm透明アクリルが「一発」で切れた
そして、いよいよ初加工。素材は同封されていた3mmの透明アクリルです。
設定は難しいことをせず、xTool Studio に用意されているプリセット(素材設定)を選んだだけ。それで切断スタート——
一瞬で、一発で切れました。思わず「わぉ」と声が出ました。
S1のときは、レーザーが当たった所が溶けるだけで、何度やっても切り抜けなかったのに。同じ「レーザー加工機」でも、得意分野がここまで違うのかと実感した瞬間でした。
- 切断面はめっちゃきれい。磨いたようにつるっとしています
- プリセットを選んだだけなので、設定の試行錯誤ゼロ
- S1で苦労した時間はなんだったんだ…という気持ちに(笑)
ちなみに、S1が劣っているという話ではありません。木材の彫刻・切断ではS1に十分満足しています(詳しくはS1のレビュー記事)。「透明・淡色のアクリルはCO2の領域」という、レーザーの種類ごとの得意分野の話です。
まだ検証できていないこと(正直に)
買ったばかりなので、まだ分からないこともそのまま書いておきます。
- 木材を切ったときのヤニ・切断面がどうなるかは、まだ試していません(S1との比較が楽しみなところ)
- 長時間運転やメンテナンスの手間もこれから
- においは今のところS1と変わらない印象ですが、使い込んでからまた追記します
このあたりは実際に使い込んでから、続編の記事で正直にレポートします。
メリット・デメリット(現時点の正直な評価)
まずデメリット(気になった点)から。
- とにかく大きくて重い — 設置場所と搬入の計画は必須。気軽に動かせる機械ではありません
- 動作音はS1より大きいと感じました
- 精製水が同封されていない — 事前に買っておく必要あり
- 同封の説明書が英語 — ただし日本語版がネットにあるので実害は小さい
そのうえで、メリットです。
- 透明アクリルが一発で切れる。これに尽きます。ダイオードで悩んでいた身には感動レベル
- 切断面がきれい。商品として通用する仕上がり
- プリセットを選ぶだけで結果が出る。設定の沼にはまらない
- 背面ファンがボタンひとつで取り外せる。掃除のしやすさを考えた設計で、ここは本当にいい(S1でヤニ掃除に苦労した経験があるので刺さりました)
S1とP2S、どっちを買うべき?
両方の実機を使っている立場での、正直な答えです。
資金に余裕があるならP2S。でも、最初の1台はS1でいいと思います。
- S1が向いている人 — まず木材の彫刻・切断から始めたい人。名入れ雑貨などのものづくりはS1で十分こなせます。価格も抑えられます
- P2Sが向いている人 — 透明アクリルを扱いたい人。アクリル雑貨を作りたい・売りたいなら、ダイオードで消耗する前にCO2を選ぶほうが早いです
わたしのように「S1で始めて、アクリルの壁にぶつかったらP2Sを足す」という順番も、遠回りに見えて悪くない道でした。S1で基礎が身についていたおかげで、P2Sのセットアップも初加工もすんなりでしたから。
機種選び全体の考え方はxToolどれを選ぶ?の機種比較記事と家庭用レーザー加工機の選び方にまとめています。
まとめ:ダイオードの壁は、CO2があっさり越えていった
| 項目 | 実感 |
|---|---|
| 開封・搬入 | かなり大きく重い。2人推奨・設置計画は事前に |
| 設置準備 | 精製水は別途購入。説明書は英語(日本語版のダウンロードに後から気づく) |
| セットアップ | 簡単。S1経験者なら迷わない |
| 初加工(3mm透明アクリル) | 一発で切断。断面もきれい |
| 音 | S1より大きめ |
| 清掃性 | 背面ファンがワンタッチで外せて好印象 |
S1で透明アクリルが溶けたあの日から、ずっと気になっていた「CO2ならどうなのか」。答えは、拍子抜けするほどあっさり出ました。
使い込んだら、木材のヤニ・メンテナンス・長時間運転のリアルも続編で書きます。アクリルで悩んでいる方の参考になればうれしいです。
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