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素材と加工9

レーザーで透明アクリルは切れる? ダイオード(S1)で失敗して、CO2(P2S)を買った話

レーザーで透明アクリルは切れる? ダイオード(S1)で失敗して、CO2(P2S)を買った話

結論:透明アクリルは、ダイオードレーザーだと難しい

「レーザー加工機を買ったら、透明アクリルでキーホルダーやスタンドを作りたい」——そう思っている方は多いと思います。わたしもそうでした。

でも、先に正直な結論をお伝えします。

透明や淡い色のアクリルは、家庭用に多いダイオードレーザーだと、うまく切れないことが多いです。

🔰
はじめてさん
えっ、レーザーなら透明アクリルもスパッと切れると思ってた…
🛠️
管理人
わたしもそう思ってた。でも実際にやってみたら、切れずに溶けちゃったんだ。その理由と、どうすれば切れるのかを話すね。

この記事は、xTool S1(ダイオードレーザー)で淡色(金色・白色)のアクリルに挑戦して失敗した実体験と、その解決策までを正直にまとめたものです。

S1(ダイオード)で試したら、切れずに「溶けた」

色のついたアクリル板

わたしが使っているのは xTool S1 の40Wダイオードレーザーです。これで金色と白色のアクリルを切ろうとしました。

結果は——切れずに、溶けてしまいました。

スパッと断面が出るのを期待していたのに、レーザーが当たった部分が溶けるだけで、板を切り抜くことができません。金色も白色も、どちらも同じ結果でした。

🔰
はじめてさん
設定が悪かったんじゃないの?
🛠️
管理人
それもあるかもしれない。でも調べていくうちに、そもそもダイオードレーザーは透明・淡色アクリルが苦手だと分かったんだ。

なぜ切れない? ダイオードレーザーの弱点

調べていくうちに分かったのは、これは設定だけの問題ではなく、レーザーの種類による向き不向きだということでした。

わたしのxTool S1(ダイオードレーザー)。右手前に赤い緊急停止ボタン

[写真メモ]右手前に見える赤いボタンは「緊急停止ボタン」。加工中に「あっ」と思ったとき、これを押せば一発でレーザーを止められるので、火が出るリスクのある切断作業でも安心して使えます。こうした安全装備があるのは、家庭で使ううえで地味に大きなポイントです。

さて、本題のアクリルの話に戻ります。家庭用に多いダイオード(青色)レーザーは、次の理由で透明・淡色アクリルが苦手です。

  • 透明アクリル — レーザーの光が透き通ってしまい、エネルギーが素材に吸収されにくい
  • 白・金など淡い色 — 光を反射してしまい、これもうまく熱が伝わらない

つまり、レーザーの光が「素材に吸収されて熱に変わる」必要があるのに、透明や淡色だと通り抜けたり反射したりしてしまうということ。わたしが試した金色・白色は、まさにこの苦手な組み合わせだったわけです。

素材ごとの得意・不得意は、xTool S1で使える素材と使い方の記事にもまとめています。

じゃあ、色つき(黒)のアクリルは?

💡

一般的に、黒や濃い色のアクリルは、ダイオードレーザーでも比較的扱いやすいと言われています。濃い色は光をしっかり吸収してくれるからです。透明アクリルをどうしても加工したい場合も、裏面から彫る・専用の塗料を塗るなどの工夫で対応する方法があります。

正直にお伝えすると、わたしはまだ黒や濃い色のアクリルは試せていません。 今回試したのが金色・白色だけだったので、濃い色での結果はこれから検証していきます。試したら、また別の記事で報告します。

なので、「ダイオードのS1でアクリルをやりたい」という方は、まず黒などの濃い色から試すのがおすすめです。

解決策:透明を切りたいなら、CO2レーザー

「どうしても透明アクリルをスパッと切りたい」——そうなると、答えはCO2レーザーです。

CO2レーザーは、ダイオードとは光の性質が違い、透明アクリルにもエネルギーが吸収されるため、きれいに切断・加工できるとされています。アクリル加工を本格的にやりたいなら、CO2レーザー搭載の機種が向いています。

「透明アクリルの雑貨やアクリルスタンドを作って売りたい」

——そんな目標があるなら、最初からCO2レーザーの機種を選ぶ、という判断もアリだと思います。

わたしはCO2レーザーの「P2S」を買いました(追記:切れました)

そしてここからが、この記事のいちばん正直なところです。

わたしは透明アクリルを諦めきれず、CO2レーザーを搭載した xTool P2S を、実際に購入しました。

🔰
はじめてさん
え、そこまでするんだ! で、どうだった?
🛠️
管理人
結論から言うと——S1では歯が立たなかったアクリルだけど、P2Sなら3mmの透明アクリルが一発で切れたよ。切断面もつるっときれい。

(2026-07-12 追記)実際にP2Sで試しました。 S1では切れなかったアクリルですが、P2Sなら3mm透明アクリルがプリセット設定のまま一発で切断できました。開封から初加工までの詳しい記録はxTool P2Sのレビュー記事にまとめています。

S1では切れなかったアクリル。P2S(CO2レーザー)なら透明アクリルもこの通り、切って文字も彫れた

実際の作り方(デザイン・設定値・加工手順)は、xTool P2Sで透明アクリルを切る・彫る方法に写真つきでまとめています。

(さらに追記)そして、S1で溶けてしまったあの金色アクリルも、P2Sで一発で切れました。

ダイオード(S1)で溶けてどうにもならなかった金色ミラーのアクリルが、CO2(P2S)ではこの通り、切断面までつるっと。

S1で溶けた金色ミラーアクリルが、P2S(CO2レーザー)ではきれいに切り抜けた

やっと、あのとき諦めた金色アクリルにリベンジできました。「淡色・光沢のあるアクリルはCO2の領域」というのを、身をもって確かめた形です。

買った理由もはっきりしています。透明アクリルを切れるようになれば、作れる商品の幅が一気に広がるからです。S1のスピードや性能に不満があるわけではなく、「S1では扱えない素材」をカバーするための追加投資、という位置づけです。

⚠️

ひとつ大事な注意です。透明な板でも「塩ビ(PVC)板」はレーザーで絶対に加工しないでください。見た目はアクリルとそっくりですが、塩ビを焼くと有毒なガスが出るとされ、機械も傷めます。買うときに「アクリル(PMMA)」表記を必ず確認してください。詳しくはS1で使える素材の記事にまとめています。

まとめ:アクリルは「色」と「レーザーの種類」で決まる

状況 向いているレーザー
黒・濃い色のアクリルを加工したい ダイオード(S1など)でも比較的OK
透明・淡色のアクリルを切りたい CO2レーザー(P2Sなど)が向く
これからアクリル中心でやりたい 最初からCO2搭載機を検討

金色・白色のアクリルが切れなかったのは、わたしの設定の問題もあったかもしれませんが、そもそもダイオードレーザーには苦手な色だった、というのが大きな学びでした。

「どのレーザーが自分の作りたいものに合うか」は、機種選びでいちばん大事なところです。アクリル加工を考えている方は、あわせてどうぞ。

家庭用レーザー加工機で「そもそも何ができるのか」の全体像は、家庭用レーザー加工機でできること・できないことにまとめています。

#アクリル#透明アクリル#CO2レーザー

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