レーザーカッターでキーホルダーを自作する方法|データ5分・切断3分、実際の手順を写真で解説

結論:データ5分+切断3分。キーホルダーは「はじめての作品」にちょうどいい
レーザーカッターに興味がある人から、よくこんな声を聞きます。
「キーホルダーみたいな小物って、自分で作れるの?」
作れます。しかも、思っているよりずっと早く。
今回、透明アクリルの名入れキーホルダーを1個作って、データ作りが約5分・切断と彫刻が約3分でした。
手順はたった4つ。①データを作る → ②素材をセットする → ③切る・彫る → ④金具を付ける。この記事では、実機(xTool P2S)で実際に作った写真をぜんぶ見せながら、順番に解説します。最後に、やらかした失敗談もあります。
用意するもの(材料と道具)
今回使ったものは、この3つだけです。
- レーザー加工機 … わたしは xTool P2S(CO2レーザー)を使用
- 透明アクリル板(3mm) … 今回は機械に付属していたお試し素材を使用。買い足す場合も「レーザー加工用 キャスト(Cast)アクリル」を選べばOK
- キーホルダー金具 … ナスカン・二重リング・丸カンのセット。楽天で数個入り数百円でした
金具は「キーホルダー パーツ」で検索すると、まとめ売りがたくさん出てきます。1個あたり数十円の世界です。アクリルも1枚の板から何個も取れるので、1個あたりの材料費はかなり安く抑えられます(今回はアクリルが付属素材だったので、実費は金具代だけでした)。
どんな機械があれば作れる?
今回のような透明アクリルを切る・彫るには、CO2レーザーの機種が必要です。青色光のダイオードレーザーは、透明な素材を光がそのまま通り抜けてしまうため、基本的に加工できません(色付きアクリルなら対応できる場合もあります)。機種ごとの違いはxToolシリーズの機種比較の記事に、実機を使った視点でまとめています。
手順①:データを作る(約5分)
まず、ソフト(わたしはxTool Studio)でデータを作ります。作ったのは、この3つを重ねただけのシンプルな構成です。
- 丸(直径45mm) … キーホルダー本体の輪郭 →「切断」に設定
- 吊り下げ用の小さい丸(直径4mmほど) … 金具を通す穴。本体の端に配置 →「切断」に設定
- イラストと名前 … 虹のイラスト+筆記体の文字(※写真の名前はサンプルです)→「彫刻」に設定

ポイントは「輪郭と穴=切断」「絵と文字=彫刻」に分けること。この考え方はレーザーカッターのデータの作り方の記事で詳しく説明しています。
吊り下げ穴を忘れずに。あとからドリルで開けるのは割れのリスクがあるので、データの段階で穴も一緒に切り抜くのがコツです。穴の縁と本体の外周のあいだに2〜3mmほどアクリルを残す(ふちを薄くしすぎない)と割れにくいです。
手順②:素材をセットして位置を合わせる
アクリル板を庫内に置いて、位置を合わせます。P2Sはカメラで庫内が見えるので、画面の上でデザインを素材の空いている場所に載せるだけ。赤いポインタでも位置を確認できます。

見てのとおり、今回の板は別の作品を切り抜いたあとの余りです。すき間に丸を置けば、端材でも十分作れます。アクリルを無駄なく使えるのも、データから自作する良さです。
手順③:切る・彫る(約3分)
設定は、Studioのプリセットを土台にこうしました。
| 加工 | 対象 | 設定(3mm透明アクリル・P2S) |
|---|---|---|
| 彫刻 | 虹+名前 | プリセットのまま |
| 切断 | 輪郭の丸+吊り穴 | 電源80%・速度13mm/s・1回 |
スタートしたら、加工自体は機械がやってくれます。ただし加工中はそばを離れず、必ず見守ってください(アクリルの切断は火が出ることがあります。換気も忘れずに)。彫刻→切断まで合わせて約3分で終わりました。
切り上がりがこちら。保護紙(茶色い紙)がついたまま切り抜かれています。

保護紙をぺりぺり剥がすと——

透明アクリルに、白い彫刻がきれいに出ました。この瞬間がいちばん楽しいところです。

手順④:金具を付けて完成
最後に金具です。用意したのはナスカン(フックの部分)・二重リング・丸カン。

吊り穴に丸カンか二重リングを通して、ナスカンをつなげば——完成です。

データ5分+加工3分+金具付け。合計15分もかからずに、名入れキーホルダーが1個できました。
失敗談:透明アクリルは「裏面に反転彫刻」が定石なのに…
正直に書きます。今回、やらかしました。
透明アクリルのキーホルダーは、デザインを左右反転させて「裏面」に彫刻するのが定石です。裏から彫ると、表から見たときに表面がツルツルのままで、彫刻が内側に浮かんで見える。しかも表面の彫刻がカバンなどと擦れて削れる心配もない。
——のですが、今回、普通に「表面」にそのまま彫ってしまいました。笑
仕上がり自体は白くきれいに出たので、これはこれでOKとしました。ただ、次に作るときは:
- デザインを左右反転(ミラー)にする
- アクリルを裏返しに置いて、裏面に彫刻する
- 切断は最後(表裏どちらでも結果は同じ)
この手順でやるつもりです。同じミスをしないよう、ここに書き残しておきます。
加工中は火が出る可能性があるので、そばを離れず、しっかり換気してください。アクリルの煙・においの対策は煙・におい対策の記事にまとめています。
かかった費用と時間のまとめ
| 項目 | 実際 |
|---|---|
| アクリル板 | 機械の付属素材を使用(今回の実費はゼロ) |
| 金具 | 楽天で数個入り数百円 → 1個あたり数十円 |
| データ作り | 約5分(丸+穴+イラスト+文字だけ) |
| 加工時間 | 約3分(彫刻+切断) |
| 仕上げ | 保護紙を剥がして金具を付けるだけ |
今回かかった実費は金具代の数十円だけでした(アクリルは付属素材)。板を買い足す場合でも、1枚から何個も取れるので1個あたりのコストは低く抑えられます。プレゼントにも、ハンドメイド販売の題材としても検討しやすいコスト感です。
販売に興味がある方は、ハンドメイドはどこで売る?の記事と、名入れギフトの著作権・商標の注意点もあわせてどうぞ(キャラクターものは著作権に注意です)。
まとめ:はじめての作品づくりに、キーホルダーはちょうどいい
- 手順はデータ→セット→加工→金具の4つだけ。合計15分かからない
- データは「輪郭と穴=切断、絵と文字=彫刻」に分けるだけ
- 吊り穴はデータの段階で開けておく(あと開けは割れのもと)
- 透明アクリルは裏面に反転彫刻が定石(わたしのように表に彫らないように。笑)
- 今回の実費は金具代の数十円だけ。低コストで見栄えのする物が作れる
小さくて、早くて、失敗してもダメージが少ない。キーホルダーは、レーザーカッターの「最初の1個」にいちばんおすすめの作品です。
「そもそも家庭用レーザーで何ができるの?」という全体像は、家庭用レーザー加工機でできること・できないことにまとめています。
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